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芥川賞受賞作「コンビニ人間」を読んだ感想

ちょっとネタバレあり

芥川賞を受賞した小説「コンビニ人間」を読んでみました。
作者は村田紗耶香さん。

コンビニ人間

コンビニ人間

私はあまり本を読まないほうですけど、芥川賞は好みの作品が少ない印象。
それでも話題になっていたので読んでみたら、思いのほか面白かったです。

以下、感想と紹介です。

あらすじ

主人公・古倉恵子は37歳のコンビニ店員。
結婚も就職もせず、20年近くアルバイトを続けている。

恵子は子供のころからいわゆる「常識」が理解できず、問題行動を起こしてしまうタイプ。
小鳥が死んで皆が悲しむなか、からあげにしようと提案したり。
男子の喧嘩を止めようと、スコップで殴ってしまったり。

両親もこの子は「治らない」と諦めて、匙を投げてしまっていた。
恵子は大人になるにつれ思ったことを口にせず、周囲の言動を真似ることで「普通」に振る舞うことを覚える。

大学生になってからはじめたコンビニのアルバイトは、恵子の性に合っていた。
マニュアルがきっちりと決められ、人や商品が入れ替わりながらも毎日変化のない世界。
気が付くと恵子は、コンビニ店員のまま37歳になっていた。

周囲は次第に「なぜ結婚しないのか」「なぜ就職もせずコンビニ店員なのか」「なぜ健康なのにずっとアルバイトなのか」と彼女を叱り始める。
アルバイトを始めた当初は、喜んでいた妹さえも…。

感想

主人公の目を通して、日本のムラ社会的な価値観のゆがみを捉えた作品。
かなり滑稽に描かれていて、声を出して笑った箇所もあります。

私もこの主人公と少し似ているところがあり(あそこまでではありませんけど)、言わんとしていることはとても理解できました。
何もしないには人生は長すぎるけど、何かをすれば叱ろうとする人が待ち構えている。
だったら的確な指示をくれよという部分は共感できます。
むしろ主人公には「コンビニ」という、ハマる場所があっただけ幸せだなと思いました。

現実はもうちょっと複雑かもしれませんね。
一概に「サラリーマンは退屈でダメ」というのも違うと思います。
ごくまれに、芸術的にサラリーマンという生き方を楽しんでいる人もいるでしょう。

「脱サラして好きなことを仕事にすべき」という潮流も、「就職すべき」と同じような脅迫観念になっている気がします。
仕事にしたいほど好きなことがない人も、けっこういるのではないでしょうか。
一周まわって「女は結婚か就職すべき」みたいな価値観が、見直されるときも来るのではと思います。


小説としてはかなり軽めで、マンガのような感覚で楽しむことができました。
あまり本を読まない人にもおすすめの一冊。
秋の読書の導入として、読まれてみては如何でしょうか?

コンビニ人間

コンビニ人間